「接続語」の働きの特徴①

いつもブログを読んでいただき、誠にありがとうございます。
前回のブログで説明的文章の読解メソッドに関するお話を一旦終了とし、今回は「接続語」の働きにフォーカスをあててお話させていただきます。
7/22配信のブログでは「たとえば」・「つまり」などの接続語の働きに注目することの重要性をお話させていただきましたが、今回から数回にわたり「接続語」の働きの特徴についてお話させていただきます。

「接続語」には様々な働きがありますね。
「順接」・「逆接」・「並立」・「添加」など。
「接続語」とは文字通り、一定の働きを持って前後の内容をつなぐ働きをしていますので、接続語の働きを意識しながら読むという習慣は「論理を意識して読むことの第一歩」と言え、非常に重要です。
「接続語」は非常に奥が深いですので、あなどってはいけません。

では、早速「接続語」の働きの特徴を一つご説明させていただきます。(※「順接の働きとは?」など一般的なテキストで述べられているような内容ではなく、私個人の指導経験上で重要であると感じているポイントをご説明させていただきます)

ポイント1
「接続語」を通じて心情を読み取る

「どういうこと?」と思われるかもしれませんね😅 
これは例文を見ていただくと、分かりやすいと思います。

(例)
・ぼくは、高三の一年間あらゆる誘惑を振り払い受験勉強に没頭した。だから、〇〇大学に合格した。
・ぼくは、高三の一年間あらゆる誘惑を振り払い受験勉強に没頭した。しかし、〇〇大学に合格した。

分かりやすくするために、簡単な例文にしております。
上記の例文を見ると、接続語の前後の文脈は同じです。つまり、違うのは使われている「接続語」のみ。前者の例文では「順接」の働きである「だから」という接続語が使われ、後者の例文では「逆接」の働きである「しかし」という接続語が使われています。
そして、ここからがポイントです。
使われている「接続語」が違うことにより、前者の例文から「〇〇大学合格に満足」という心情が読み取れ、後者の例文から「〇〇大学合格に不満」という心情が読み取れるという点です。

このように、「接続語」を通じて心情を的確に読み取れるようになると、物語文の登場人物の心情や論説文の筆者の意見などをより的確に読み取れるようになる効果が期待できます。
些細なことのように思われるかもしれませんが、これはとても重要だと筆者は考えています。そのため、私が開発したチアスタディでも「接続語」の働きに注意を払う力を養うことを目的とした独自の問題トレーニングをたくさん取り上げています。

子どもたちは大人が考えている以上に文章を読んでいる時に「接続語」の働きに注意を払わず雑に読んでしまっています。このことが原因となり、文脈を読み違え失点しているということに気づいていないお子さまが意外に多いと言えます。
なんだかんだ言って、文章読解において最も重要なことは「細部にわたり丁寧に読む」という姿勢です。
何事も基本が最も大切です。

チアスタディのカリキュラムはこちら

いかがでしたか?
少しでもお役に立てる独り言になれば幸いです。
9/9をめどに更新予定です。
それでは、また。

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