理科の成績を伸ばすのは難しい!

読解力はなぜ大切?
読解力を身につける勉強方法とは?

理科の成績を伸ばすのは難しい!

昔の入試を体験した親御さんは、理科の勉強で暗記に頼る傾向があると指摘されます。〇〇の法則、星座の名前など、確かに憶えておきたい項目はたくさんありますね。でも今は、「とにかく覚えなさい」では理科の成績は伸ばせません。

理科でも読解力の必要な問題がどんどん増えている

多くの親世代が、理科は暗記科目という印象を持っています。基本的な知識を身につける前に、「問題集を解いて答えを覚えてしまおう」といった指導をしてしまう家庭が実際少なくないのです。

しかし、実際の中学入試問題では、身近な問題集で覚えた問題が出題されることは少ないと考えなければなりません。むしろ、初めて見る内容や資料に接した時に、どう読み解いて正解に近づくことができるか、その力が試される問題が増えています。単純に暗記したことを書き写せば良いというわけにはいきません。

問題文を正しく読解し、塾で習った知識を与えられた条件に基づき応用できれば初めて見る問題パターンであっても正解できるはず。そうした「良難問」が難関中学校では多いと考えてください。

図や資料を整理しながら文章を読む習慣をつけましょう

分厚い理科の参考書を前にすると、ついスピード重視の勉強法をとってしまう人が多いようです。暗記マーカーでどんどん色をつけながらできるだけ早く読み進め、用語を覚えていこうとします。しかし、応用力が試される難問では、用語の記憶だけでは対処できないようにつくられています。

参考書にも図やグラフ、数表など、さまざまな資料がついています。これを文章といっしょに読み込んで、頭の中で整理する習慣を身につけましょう。演習問題に取り組むのはそれからです。図や資料の意味することを整理して頭の中に納めることができれば、学んできた知識は応用のきく知識に変わり、受験時に初めて出会う問題を前にしても思考できるようになります。

図や資料の意味することを整理するのは、まさに読解力の領域です。理科の成績を高めるためには、小学校低学年から読解力を身につける学習を行うことが、回り道のように見えて実は近道なのです。

次は「地図や実験データの読み取りを身につけたい