読解力を身につける勉強方法とは?
読解力と科目ごとの学習方法
作文・読書感想文が上手になれば!
夏が近づくと「昔、読書感想文に苦労したなあ」と思い出される方も多いかもしれません。子どもたちには同じ苦労をさせたくない。でも、どうやって指導したら良いのかはなかなか分かりません。ここで考えていきましょう。
読解力を身につければ作文や読書感想文はこわくない!
オンライン学習を基本とした「チアスタディ」には実は通所学習(塾)もあります。そこでは作文に特化した練習を行って、大変好評となっています。多くの父兄からは「自分では教え方が分からなかったので助かりました」というご感想が寄せられています。
でもご安心ください。オンライン学習だけでも作文や読書感想文の力は身につきます。それは、作文力のベースになるのは「読解力」「語彙力」そして「思考力」だからです。
では、どうすれば作文力が身につくのか、そのプロセスを見ていきましょう。
文章をつくるために不可欠な力
作文と読書感想文は、料理で言う「素材」が違うと考えるのが普通です。作文は自分の体験や考え方をもとに組み立てていくことが多く、読書感想文は読んだ本に書かれていた内容がもとになります。
しかし、このことを考えただけでもお分かりだと思いますが、どちらの場合でも、「読解力」を元に「思考力」を使い「何を伝えようとするのか」論理を組み立てていくことに変わりはありません。その際には自分の中に蓄積された「語彙力」を総動員して、最適な言葉を見つけ出すことが大切です。これらは受験や就職時の面接にも応用できる力だと分かるでしょう。
それを身につけるためには、小学校低学年時から短文を読み、考えることを繰り返すことが欠かせません。文章だけでなく、「非言語的領域」と言われる図形やグラフ、地図などの読み取りにも接していきましょう。これは、全部すぐに答えが提示されてしまう学習参考書や、テレビやネットの番組では決して身につかない読解力や語彙力を育みます。
読書感想文の上手な書き方って何だろう?
読書感想文とは、本を読む習慣をつけることや、表現力をつけることを目的として夏休みなどによく宿題として出されるものです。読書感想文用に読む本が決められていたりすると、内容にあまり関心がない状態で本を読まなければならず、関心のないまま感想を書かなければならないなど、苦痛に感じる人も少なくありません。
読書感想文に必要なポイントをいくつか押さえておくだけでそうした苦痛もかなり小さくなりますから、ぜひお子さまにアドバイスしてあげてください。
1)その本をちゃんと読んだか?
第1のポイントは、その人が表題の本をちゃんと読んだということが伝わるか、という点です。「感想」文だから自分の考えを書かなければならない、と思うと気が重くなるのですが、ひとまずは内容説明などもきちんとして、「読んだよ!」ということをきちんと伝えましょう。よく「あらすじばかり説明して中身がない」という批判をしてしまいますが、それだけでもできていればひとまず悪いことではないのです。
2)その本を読む前と後でどんな印象を持ったか?
その本に書かれていることについて、本を読む前に自分が感じていたことと、読んだ後に感じたこと。その違いがとても大切なことです。大人が期待するような考えでなくても、そのことが順序良く語られていれば読書感想文として立派に成り立つのです。
3)面白いと思う箇所を覚えているか?
どんな退屈に感じられる本にだって、1行や2行は興味深い、あれっと思った箇所があるものです。それを思い出して「こう書いてあったところが初めてで面白かった」と書けるだけで良い読書感想文への一歩です。ぜひご家庭で、どんなことが書いてあった? どこが面白かった? と質問して、引き出してあげてください。
4)一度書いたものをしっかり読み直したか?
読書感想文の苦手な人は最後の1文字を書き終えた瞬間に、「終わったー!」と鉛筆を置いてしまい、もう見るのもいやといった状態になってしまいがち。でも書いたものは一度読み返すくせをつけましょう。言葉がつながっていなかったり、最後の「。」が抜けていたり、一度書いたものにはいくつもそんなポイントがあるのが普通です。大人でも読み返さないで提出してしまう人は多いですね。自分の書いたものを読み直して、「あ、ここがおかしい」という目で見ることができることも立派な能力です。それができるようになれば、読書感想文を書く力がぐんぐん伸びていくでしょう。