オンライン学習 どんなデジタル教材がいいの?

オンライン学習 どんなデジタル教材がいいの?

学習用教材と言えば参考書や問題集など紙ベースの教材が一般的だと思います。そんな中、2019年にコロナ禍が始まったことがきっかけとなり、デジタル教材の注目度が一気に高まったのではないでしょうか。学校教育法が改正され、2019年4月から「デジタル教科書」が学校で使えるようになったことは、その好例かと思います。

では、デジタル教材の強みについて考えていきましょう。
ちなみに、筆者は長年紙のテキストを使い、子供たちに学習指導してきた人間です。科目は主に中学受験国語です。
(※講師キャリアのスタートは、中高生の数学の講師という異色のキャリアの持ち主です)
集団指導・少人数グループ指導・個別指導など対面による学習指導に関しては全ての指導形態を経験してきました。
その経験を通じて感じる紙のテキストの主な弱点は下記の通りです。

  • 弱点①学習領域によっては
    取り上げられている量が少ない

    国語のテキストを例にあげて説明しましょう。
    長文を正しく読解できるようになるためには、そもそも一文を正しく読解できないといけませんね。
    では、一文を正しく読解できるようにために求められるスキルは何か?
    それは、「係り受けの関係をおさえながら一文を情報処理する」・「省略された主語を意識して読む」などの「基礎体力となる読解スキル」です。
    しかし、残念ながら国語のテキストは「対比の関係をおさえる」・「場面の変化をおさえる」などの長文読解に求められる「技」の習得に重きを置かれていることが多く、文法知識のなど「基礎体力となる読解スキル」にはあまりページ数がさかれていないものがほとんどです。そのため、足りない部分は別途補助プリントを用意して補うということで私は対応していました。

  • 弱点②類題演習がしづらい

    知識の定着や苦手単元の復習には、類題演習が必要です。その上、生徒の理解度によって求められる類題演習量も異なってきます。
    生徒の理解度に合わせて類題プリントを準備することが、どれだけ大変かは想像に難くないと思います。生徒が補助プリントを管理することも大変ですね。

  • 弱点③学習履歴データを管理しづらい

    一人ひとりの生徒がどのパターンの問題をよく間違えているか、各問題パターンの正答率はどうなっているか等の学習履歴データをアナログで管理することは非常に大変です。
    当然、データの集計に時間を要するためタイムリーに管理することは不可能です。

結果、上記の弱点をクリアできているデジタル教材を選定すべきだと思います。具体的には下記の要素を持っているデジタル教材となります。

  • 要素①対面による学習指導との相乗効果を
    期待できる
    カリキュラムに
    なっているもの

    対面指導で補い切れていない学習領域を補完できるカリキュラムになっているものがお勧めです。
    国語で例を挙げると、基本的な文法知識の習得や指示語・接続語の問題、同意文判定など反復練習が求められる「筋トレ」的な学習テーマをたくさん取り上げているカリキュラムになっているものがお勧めです。

  • 要素②演習量が豊富なもの

    これは分かりやすい要素です。デジタル教材だからこそ、大量の問題を取り扱うことができます。
    類題演習量ができるだけ豊富な教材を選定しましょう。

  • 要素③学習管理機能が分かりやすいもの

    デジタル教材ならば基本的にどの教材にも学習管理機能が備わっていますが、分かりやすいものがお勧めです。変に情報が多すぎるのも扱いづらいものになります。
    正答率の推移・全学習の平均値・全学習者との比較データ・学習ログイン履歴などの学習データが収集できれば十分かと思われます。