読解力はなぜ大切?
読解力について正しく理解する7つの質問
読解力は普通の塾では身につけにくい?
塾に通っているのに成績がなかなか上がらない、と悩むご家庭も少なくありません。それは算数でも社会でも、教科書や問題文を読み取る力が弱いのが大きな原因のひとつ。塾では読解力の育成にかける時間が足りないと考えられます。
問題を素早く解く勉強と読解力は異なります
塾は学校の補習を行うものと受験を突破するためのものに分かれますが、どちらもその目的は「効率的に問題を解く力を養う」ことを中心としています。補習塾が教科書、進学塾が受験校の試験問題を基準にしているという違いはありますが、問題を解きこなすことを教えるのが塾だと言えます。その指導の中で、読解力を身につけることはどうしても中心にはなりません。
効率的に問題を解くためには、問題に慣れ、そのパターンを身につけて、対処する方法を覚えることが重要です。算数や理科では公式を覚えてそれを素早く使うことが求められます。国語や社会でも漢字や地名を覚えるなどして問題を解く力をつけていきます。問題文を正しく読めていなくても、正解にたどり着くことができる場合も少なくないのです。
難関中学受験を考えるなら、小学校低学年から読解力を身につけたい
しかし、それでは本当にハイレベルな問題に出会ったとき、対応できなくなってしまいます。文章や、与えられたデータから意味をつかみとって、論理的に正解に近づくことはとても楽しく創造的な作業ですが、読解力がなければ何が求められているのかも分からないかもしれません。教科書が読めない子どもが増えていると言われるようになってきた一方、上位の進学校や大学の受験問題はそれに対抗するように読解力を必要とする問題を重視する傾向が強まっています。
今塾に通っている方でも、もう一段上のレベルの学力を求めるのであれば、どこかで読解力をしっかり身につけておく必要があるでしょう。特に難関中学受験を考えるならば、小学校低学年のうちから取り組むことが欠かせません。
読解力よりも先に計算問題をたくさん解いた方が良いと考える向きもありますね。小学校低学年向けのドリルなどはほとんどがそうした構成になっています。同じような計算問題がずらりと並んだページを次から次にこなしていけば、そのタイプの計算には習熟できます。しかし、高学年になって少し複雑な長文問題に出会ったときにつまづいてしまう子どもたちが多いのは、低学年時に読解力を身につける機会を逃してしまっているからかもしれません。