抽象と具体

いつもブログを読んでいただき、誠にありがとうございます。
早速ですが、今年も猛暑になりそうですね・・・
筆者は夏生まれの人間ですが、暑さに弱いです😬
先日首都圏に出張に行ってきたのですが、熱中症気味になってしまいました😅
かなり蒸し暑い天候の中、あちこち歩き回り様々商談・打ち合わせしてきたのですが、港区にある某企業様を訪問する直前にひどい目眩と吐き気に襲われるという・・・😢
幸い約束の時間より少し早めに最寄り駅に着いたので、近くの公園で水分補給しながら少し休憩し、なんとか無事商談をやりきることができました😅
近々東京と長野に出張に行かなくてはならないので、熱中症対策を万全にして頑張ろうと思います💪

さて、早速本題に入りましょう。
今回は、「抽象と具体」に関して少しつっこんだ話をさせていただきます。
(※小5生以上に適した話になると思われますがご了承ください)

この「抽象と具体」は、なじみ深い学習テーマだと思います。
私が西宮北口で開講している作文教室でも、「抽象→具体」の展開で文章を書くトレーニングを徹底しています。
具体的には下記の通りです。

STEP
まずは抽象的に意見を述べる
STEP
その後意見に対する理由を具体的に説明する

※この時に例をあげると効果的

STEP
最後にもう一度自分の意見を抽象的に述べる」という双括型で文章を書くというトレーニングを徹底しています。

筆者は様々なテキストに目を通してきましたが、説明的文章の読解スキルの習得に関しては「具体」の視点よりも「抽象」の視点を重視する傾向があると言えます。例えば、「抽象的にとらえるスキルをしっかりマスターし、読むスピードを速めることが重要」というような説明をよく目にします。しかし、「どんな文章でも的確に読解できるようになる」ことを目標に指導すべきだと思いますので、筆者は「抽象的にとらえるスキル」と「具体的にとらえるスキル」のバランスが重要という立場をとっています。

一般的に説明的文章の読解において、「抽象的にとらえる」とは「作者の意見・主張が述べられている文をしっかりおさえ、意味段落のまとまりを意識して文章全体の論理展開をおさえる」ということです。
(※「たとえば」の前の文や「つまり」・「このように」から始まる文は作者の意見・主張が述べられている文であることが多いので要注意です。また、「さて」・「ところで」など話題転換の接続詞や問いかけの文も意味段落のまとまりをおさえる上で非常に重要です。)

これに対して「具体的にとらえる」スキルとは作者の意見に対する理由を説明している部分などを細かく読み解く作業となります。
(※「たとえば」から始まる具体例の説明部分はどこまで続いているのかをしっかりおさましょう。また、根拠となる事実を説明している部分では数値やキーワードとなる語句を丸で囲むなど印をつけておくといいでしょう。)

そして、ここから「抽象と具体」と「出題傾向」に関連付けて話を展開します。
私は問題作成もしてきましたが、問題を作成してきた立場からすると「抽象的な部分を問うか?」それとも「具体的な部分を問うか?」という二つの視点から問題を作問します。そして、「抽象的な部分を問う問題」と「具体的な部分を問う問題」のバランスを意識します。つまり、できるだけ抽象的な部分に関する問いと具体的な部分に関する問いの量が同数になるように作問することを心がけます。
しかし、話はそう簡単ではありません。残念ながら文章の特性次第で「抽象的な部分を問う問題」と「具体的な部分を問う問題」のバランスがくずれてしまうことは多々あります。

例えば、説明的文章の場合、論説文は「抽象的な部分を問う問題」と「具体的な部分を問う問題」のバランスを整えやすいのですが、記録文、解説文、実験観察文などの文章は文章内容的に事実の説明が多くなり、どうしても「具体的な部分」を問う出題が増える傾向にあります。
そのため、先に述べさせていただいたように「どんな文章が出てきても確実に読解できるようになる」ためにも「抽象的にとらえる」スキルと「具体的にとらえるスキル」のバランスを整えることが重要と考えるべきだと思います。
ちなみに、余談ですが筆者の指導経験上、「具体的な部分を問う問題」の方が子供たちは苦手とする傾向があるように思われます。というのも、「抽象的な部分を問う問題」は「つまり」・「このように」・「さて」などの語句に注意するなど「おまじない」のような知識を子供たちに与えることができるのですが、「具体的な部分を問う問題」は文節の係り受けの関係やキーワードなどに注意して文章をどれだけ細かく丁寧に読めているかなど「基本となる読解スキル」がより重要となりますので…
勉強だけに限らず、スポーツ、音楽、仕事も含め何事も「基本の習得」が最も大切であり最も難しいものだと思います。

長くなりましたので本日はここまでとさせていただきます。

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キャンペーン情報紹介ページ

少しでもお役に立てる独り言になれば幸いです。
次回は7/6をめどに更新予定です。
それでは、また。

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