説明的文章の読解メソッド②

いつもブログを読んでいただき、誠にありがとうございます。
今回も前回に引き続き、論説文の読解メソッドについて説明したいと思います。

前回「意見と事実を分けて読む」ということの重要性についてご説明させていただきましたが、今回はそこからのちょっとした発展学習となります。

作者は論説文の中で必ず自分の「意見」を述べることになります。
この「意見」が述べられている文を国語の世界では「中心文(※キーセンテンス)」と言い、各形式段落の中の「要点(※作者が最も伝えたいこと)」となります。
そして、今回伝えたいことはここからです。

作者の「意見」は結論・まとめ的な内容となりますので、基本的に「抽象的な表現」となります。(※「私は日本人には競争心が足りないと思う。」など)
したがって、作者は自分が述べた「意見」に対して具体説明を添えることで読者に自分の「意見」を分かりやすく説明することになります。(※ある意味、具体説明を添えることで自分の意見に対する読者の共感を得ようとするようなものですね😊)

よって、論説文を読解する上で重要なポイントは「作者の意見とその具体説明にあたる部分を分けて読む」ということです。
具体的には、「作者の意見文をおさえた後その意見に対する具体説明がどこからどこまで書かれているか」ということを考えながら読む習慣を身につけることがとても重要であり、これが「論理展開」を意識して読むということの第一歩だと考えてほしいのです。

ちなみに、「作者の意見とその具体説明にあたる部分を分けて読む」上で重要な言葉が「たとえば」という接続詞です。
自分の意見に対する具体説明を添える上である意味定番となる書き方が「証拠となる事実を例にあげる」ということです。
一つ例をあげて説明します。

(例)
私は、コロナ禍が社会の非対面化を推し進めたと思う。たとえば、各企業はテレワークやオンライン会議を推進し、教育業界においてもオンライン教育コンテンツの市場が拡大した。

上記の例を見ると、一文目の「コロナ禍が社会の非対面化を推し進めた」という部分が作者の意見となり、二文目の「たとえば」という接続詞によって導かれた「テレワークやオンライン会議の推進」や「オンライン教育コンテンツの市場の拡大」という内容が作者の意見に対する具体説明になっていることが読み取れると思います。
(※ある意味、作者の意見に対する理由になるような具体説明とも解釈できますね)
言い換えると、「たとえば」という接続詞から始まる文の前には作者の「意見」が述べられている可能性が高いので要注意! と考えることができます。
他にも論説文を読解する上で重要な接続詞がありますが、それはおいおい説明させていただこうと思います。

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今回のお話はここまでです。
いかがでしたか?
少しでもお役に立てる独り言になれば幸いです。
次回は今回お話した内容をもう少し掘り下げたいと思います。
5/20をめどに更新予定です。
それでは、また。