いつもブログを読んでいただき、誠にありがとうございます。
今回は、物語文読解の注意点について説明します。
物語文を読解するときに大切なことは
「いつ(時)」「どこで(場所)」「だれが(登場人物)」「どうした(できごと)」
という4つの情報をおさえて、“場面想像”しながら文章を読むことです。
“場面想像”は、文字情報を思考の盤面に出すための第一ステップ。
低学年のうちからしっかり習慣づけることがとても大切です!
特に、小学校4年生以降の読解問題で大きく差がつきます。
ちなみに、同じような話は他の多くのテキストにも書かれています。
しかし、ここで注意するべき点が一つ。
物語を読むときは必ず、「だれが」=登場人物をしっかり考えながら読まなければいけません。
大人の皆さんからすれば、「え、そんな簡単なこと?」と感じるかもしれません。
ところが、子どもたちにとっては意外とそうでもないんです。
特に、中学入試レベルの長くて複雑な物語文ではなおさら、子どもたちは「だれのセリフなのか」「だれの行動なのか」「だれの心情なのか」が分かっていないことが多いです。
これを解消するためには、以下の2点に注意しましょう。
注意点①
一つ一つのセリフに対して、「これはだれの(=どの登場人物の)発言か」をしっかりおさえながら読む。
注意点②
省略された主語(=登場人物)を考えながら読む。
特に「もう大丈夫だろう」と思っている高学年のお子さまほど、改めて読み方を確認してみてください。おろそかになっている子が多いですよ。
行動の主体があいまいなまま長い物語文を読み進めていると、想像している場面も間違ったものになってしまいます。
物語文では、登場人物の心情変化やその理由を答えさせる問題がたくさん出てきます。
この心情に関係する問題を解く時に「だれ」をしっかりおさえながら読むことができていないがあまり間違ってしまうというケースも見受けられます。
「注意点②:省略された主語(=登場人物)を考えながら読む」については、さらに注意が必要です。
日本語は英語などと違い、主語がよく省略される抽象的な言語です。特に物語では何度も人の名前を繰り返すことが敬遠されるため、大半の文で省略されています。
だから、物語文を読んでいて主語のない一文を見つけた時は、一度立ち止まって省略された主語を考えることを習慣にしていきましょう。
この習慣はぜひ、低学年のうちから身につけてください。
難しい問題を解いたり長い本を読んだりといった指導だけでは、読解力はいつまでたっても上がりません。
何よりもまずは、「省略された主語を答える」「修飾関係を考えながら一文を情報処理する」「言い方が変わっても同じ内容の文かどうか判定する」といった、読解の基礎スキルの習得が必須です。
そうした問題パターンを集めた学習コンテンツがチアスタディです。
一般的な国語のテキストは、どうしても長文読解ばかりになってしまいますが、チアスタディは基礎トレーニングを繰り返すことを目的としています。
私の好きな野球で例えましょう。
速い球を打つために必要な練習は、ひたすら速い球を打つことですか?
いいえ。
地道な「筋トレ」「素振り」を繰り返し、速い球を打ち返せる基礎体力をつける必要があります。この「筋トレ」「素振り」がチアスタディの学習カリキュラムであるとご理解ください。
国語の文章読解も同じこと。読解の基礎スキルが必要です。最初は退屈かもしれませんが、基本を大切に、そして確実に使える力を鍛えていきましょう!
今回のお話はここまでです。
いかがでしたか?
少しでもお役に立てる独り言になれば幸いです。
次回も物語文の読解についてお話させていただこうと思います。
3/4をめどに更新予定です。
それでは、また。